クロストーク Crosstalk

クロストーク「若手主体でのヘッドライトテスター開発」

7年ぶりの新型モデル開発。顧客ニーズをカタチにする充実の日々。

当社主力商品の一つである「ヘッドライトテスター」。2015年に発売された前モデルのリニューアルプロジェクトに取り組んだメンバーたちに開発秘話を語ってもらいました。
開発は20代メンバーが中心であり、新商品開発に関わるのは初めてのメンバーも。設計から最終的なリリースまでの各工程に取り組んで学べたこと、今回の経験を踏まえて感じた安全自動車の良い点などを伺いましたので、学生の皆さんと世代の近いメンバーがどのような経験を積んでいるかを知っていただければと思います。

T.K 技術部 企画開発グループ(工学部出身)

T.K

技術部
企画開発グループ
(情報学部出身)

R.T 技術部 企画開発グループ(創造工学部出身)

R.T

技術部
企画開発グループ
(創造工学部出身)

K.K 技術部 企画開発グループ(情報学部出身)

K.K

技術部
企画開発グループ
(工学部出身)

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入社理由、入社してから感じたこと

K.K 合同企業説明会に参加した際に、当社ブースに入ったことが入社のきっかけです。主要な自動車メーカーとの取引が多く、海外にも自社商品を輸出していると聞き、実績のある確かな企業だと思い、入社しました。

R.T 私も就職イベントに参加した際に当社を知りました。出身が沼津なので、沼津に工場があると聞いて親近感が湧きましたね。先輩方とお話しできる座談会にも参加させていただき、一緒に働きたいと思える方が多いと感じ、入社しました。

T.K 私も合同企業説明会で当社について知りました。自動車関連の企業はたくさんあったのですが、ブースにいらっしゃった社員の方がとても親切で、入社してからの研修内容や仕事内容、そこから得られる経験などを教えて下さり、将来に向けたイメージを持てたことが大きかったです。

K.K 「人の良さ」はイベントに参加した時から確かに感じましたね。

R.T こちらが気づいていなかったようなポイントも丁寧に話してくださいましたし、私たちの将来的なことも踏まえて話してくれているのが伝わりましたよね。イベントに参加してから、気づいたら沼津で働いていたくらいには気持ちよく入社できました(笑)

R.T 20歳そこそこのメンバーと50歳60歳のベテランの方々が共通の話題で盛り上がれるって意外と他の業界では少ないかも知れませんね。好きなものを仕事にしているからか、世代問わず楽しそうに働いている方が多いので、社内の空気も明るい感じがして好きです。

企画から発売後のアップデートまで3人が主導した新製品開発プロジェクト

K.K 今回は我々3人が中心となって行った「ヘッドライトテスター」の開発について話させていただこうと思います。
プロジェクト概要はリーダーを務めた私から説明しますね。
2015年に発売されたヘッドライトテスター「HLI-2015」の後継機種の開発プロジェクトでした。HLI-2015が発売された当時に比べ、自動車のヘッドライトもLED化が進むなど変化していたこともあり、時代にあった新モデルを創るために2022年にプロジェクトがスタートしました。

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T.K 最近はレーザー光源やパルス光源を実装した車種が出てきたり、ヘッドライトの進化って早いですよね。

R.T 測定シーンも多様化していますし、精度を上げるだけじゃなく、利便性も高めることが求められていたと思います。

K.K 発売から7年経過していたこともあって、リニューアル箇所は多かったですね。ここ数年でPC関連も更にハイテク化していて、それにあったソフトの拡張性も求められていましたし、抜本的なリニューアルが必要でした。
しかも当時は半導体不足が深刻なタイミングでもあり、HLI-2015に使用していた主要部品が生産終了になることも急遽決定。通常2年程度かける企画から発売までのスケジュールを1年程度でまとめる時間的な問題もプロジェクトの課題となっていました。

R.T 主要部品が無くなるのが決まっていたので、後継機種の発売が遅れると安全自動車の製品ラインナップからヘッドライトテスターが無くなってしまうかもしれない。そんな不安と言うかプレッシャーを感じるところからのスタートでしたよね。

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営業メンバーなど他部門とも連携し、ユーザー目線のモノ創りを実践

K.K 限られた時間の中で、お客様から求められる要素をしっかり取り入れるために、営業部門や製造部門の方と情報交換の場を設けるところがプロジェクトのスタートでした。「どのような機能が求められているか」「現状のまま残したい機能はどれか」など、普段お客様と接する機会の多い方々からアイデアやヒントをいただけたのは貴重な時間でした。

T.K 開発は我々3人が主体でしたけど、いざ開発を始めると他部門も含めて、社内の方が率先して協力してくださったのを覚えています。

R.T 所属部門である技術部門の先輩たちも頼りになりました。私の場合だと今回のリニューアルで変わるカメラの焦点距離の計算など、一度もやったことの無い業務が結構あったのですが、ヘッドライトテスターの過去モデル開発にも関わっていた大先輩(70代)が、効率的な計算方法を教えてくださったり、かなり助けていただく機会がありました。

T.K カメラのリニューアルはこのプロジェクトの大きなポイントでしたよね。前モデルと変わらない色味で試験ができるように補正値をどのようにしたらいいか等、3人で色々試しました。これまでと変わらない感覚で使用できつつ、新しい機能も搭載する折り合いをつける難しさがありました。

K.K 大変でしたけど、一つ一つの課題をクリアしていくのが楽しかったですよね。他部門の方たちの協力もあって、自分たちが創っている商品が、お客様のニーズにあった商品であると自信を持って取り組めていたと思います。
ヘッドライトテスターの発売には国の試験を通らないといけないのですが、社内のノウハウを存分に取り入れられていたので、試験もスムーズに通り、無事に「HLI-2023」として発売することができました。

自分たちが最初から最後まで関わったからこそ得られる達成感

T.K 私の場合はソフトウェア部分をメインで担当していたので、発売してからユーザーから不具合の連絡が来るんじゃないかと最初は怯えていました(笑)

R.T ハードウェアを担当していた側も、発売以降どんな反響があるかドキドキしていましたよ(笑)

K.K 私も同じように不安でした(笑) でもポジティブに捉えると、当事者意識というか自分が創ったという自覚があるからこそ、こういう不安を持つのだと思います。企画段階から試作機の開発、試験、量産、アフターフォローまで自分たちが主体として動けたのは貴重な経験だったと思います。

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R.T 本当にそうですよね。先輩たちから貴重な知識や技術を学ぶ機会もたくさんありましたし、技術者としての成長スピードはここ2年が最も早かったと思います。

T.K やり遂げられて良かったですよね。大きな不具合もありませんでしたし(笑) 発売後にお客様から新しい要望をいただくこともあったので、次の開発に活かせるヒントもたくさん得られました。プロジェクトを通じて協力会社の方とも仲良くなれて、技術を教えていただくこともできたので、自分のキャリアを考えても、良い機会になりました。

R.T 学生時代の友人とか同業界で働いている人に聞いても、同世代でここまでの開発プロジェクトで主体になって動いている人はいませんよね。モノ創りの醍醐味をこんなにも早く経験できて良かったです。

安全自動車への入社を検討している方へ

K.K 安全自動車の良い点と言えばどこだと思いますか?

T.K 若いうちから作業的な業務でなく、企画段階から大きな案件に関われることだと思います。

R.T 今回の私たちがまさにそうですよね。プロジェクトを通じて新しい技術を学ぶ機会も多かったですし、オリジナル商品を考えるところから関われるのはメーカー希望の方にとって良い環境だと思います。

K.K 私たちが行った今回の開発のように、開発納期が限られているケースもありますが、組織のサポートがしっかりしていて、社内の大ベテランの方々も当たり前のように協力してくださるので、新しい挑戦をしていくにはぴったりの環境ですよね。

R.T 自動運転技術が進歩していたり、自動車の進化は今まさに起きているので、それに対応するために新しい商品が日々社内で生まれています。挑戦する環境が整っているだけでなく、挑戦する機会が多いのもこれから入社していただく方にとってプラスだと思います。

K.K 私たちも先輩たちに随分お世話になっているので、教わってきた技術と「安全自動車らしさ」をしっかり受け継ぎつつ、後輩が困っていればすぐに手を差し伸べられるような先輩になりたいです。

crosstalk参加の皆さん