次世代の機器とサービスをご提案

　「第37回 オートサービスショー2023」（6月15日～17日 東京ビッグサイトにて開催）の開幕まで残すところ約3週間となりました。今回のANZENニュースは前号に引き続き、出品展示する整備機器にスポットを当て、次世代自動車の台頭著しい乗用車整備機器、そして今最もホットなサービスメニューとして注目を集める洗浄各機器の見どころをそれぞれ解説いたします。

次世代の機器とサービスをご提案する乗用車用整備機器コーナー

タッチレスホイールアライメントテスターARGOSを体感してください

　発売開始から多くの反響をいただいたタッチレスホイールアライメントテスターARGOS（アルゴス）は、足回りビジネスを積極的に展開するお客様にますます好評をいただいています。ターゲットをホイールに取り付けることなく、ホイールアライメントの診断がわずか5秒で行えるという高い商品力と操作性が評価されており、業界で唯一無二のアライメントテスターとして認知度が高まってきました。電子制御装置整備の推進で、アライメントの重要性が再認識される中、さらに多くのお客様に、ターゲット装着をしないアライメント診断のメリットをぜひこの機会にご体感ください。

タッチレスホイールアライメントテスターARGOS

必見！抜き取りから注入までを自動化！エンジンオイルオートチェンジャー

　乗用車用整備機器の注目の新製品は、高度な計量機能を搭載し、エンジンオイルの抜き取りから新油の注入まで全自動でオイル交換を行うエンジンオイルオートチェンジャーです。リフト無しでも作業者の経験に関係なく、安全に、ラクに、そしてスピーディーな作業が可能。抜き取った量を新油に交換することで、実現したエンジンオイルの全交換は作業時間の短縮だけでなく、整備士が付きっきりになることがないため、省力化の面でも貢献します。

抜き取りから注入までエンジンオイルの全自動交換が実現したエンジンオイルオートチェンジャー

リフト作業の身体負荷を軽減する楽ピタオート

　また、2柱リフトなどのリフトアップのシーンで受台ゴムを簡単にセットできる新製品、楽ピタオートにもご注目ください。楽ピタオートを装着した受台ゴムをサイドシルのジャッキアップポイントにセッティング。従来、何度も下回りを確認しながらセッティングしてきた作業が不要になるという便利なツールです。楽ピタオートに付属するマグネットの特性により、ジャッキアップポイントに密着し、リフトを下げれば、楽ピタオートもクルマから自然に離れるという優れもの。整備士のリフト使用時の身体負荷を軽減します。

マグネットによりジャッキアップポイントにくっつく楽ピタオート

大径化する乗用車のタイヤに対応する整備機器にも注目

　昨夏に発売された新型クラウンに象徴されるように、続々と大径タイヤの新型車が増加しています。クラウンクロスオーバーは21インチのタイヤを装備、新型プリウスは19インチにインチアップされました。新型クラウンのホイールはボルト固定式を採用しており、タイヤ交換はもちろん、バルブの位置合わせなど、タイヤ交換はかなりの重労働になることが想定されます。タイヤチェンジャーをはじめとするタイヤ整備機器、さらにはタイヤリフターなどについては現場での需要が高まってくると考えられ、乗用車用整備コーナーの注目ポイントです。

タイヤ幅の設定によりビード落としからタイヤの取り外し までの流れを自動化　　トルネード WING TORNADO	低柱化によりクルマへの接触リスクを低減するタイヤリフター

機器による洗浄と手洗い洗車の省力化をご提案

屋外に設けた洗浄機器コーナー（小間番号Y-3）のイメージ
　
　屋外に設けた洗浄機器コーナーでは洗車ビジネスと中古車再生ビジネスを中心に展示を行います。洗車ビジネスでは機器を使った洗浄と手洗い洗車の2つの洗浄作業に焦点を当て、それぞれの省力化、労働環境改善をポイントごとにご提案します。門型洗車機は垂直昇降トップブラシとサイドブラシの強化で洗浄力と乾燥性を向上させたジスペクトⅢを展示します。操作性に優れた液晶タッチパネルとブラシの動きをご覧ください。また、レール長7.8mの省スペースを実際に見ていただく貴重な機会となっています。

業界最速の洗車スピードを実現した門型洗車機ジスペクトⅢ
　一方の手洗い洗車は省力化ツールを各種取り揃え、洗車の各段階で最適なツールをご提案し、作業性を訴求します。例えば、手洗い洗車ではウォッシュマン・ザ・モップに装備されているタンクに洗剤と水を入れることで簡単かつ優しい手洗い洗車が実現します。この他、水滴の拭き取りや車内の清掃など、様々な洗浄ビジネスに用いる各種省力化ツールのご提案にご期待ください。

水滴拭き取り用のウォッシュマン・ザ・スイーパー（左）とウォッシュマン・ザ・グローブ（中）、手洗い洗車用のウォッシュマン・ザ・モップ（右）

半歩先行く中古車再生ツールにご注目を

　昨夏の中古車価格の高騰に加え、ヘリテージカーが注目されるなど、中古車ビジネスは盛り上がりをみせています。こうした流れを受け、近年の中古車再生にはハイテク機器が数々登場してきました。ハイパーウォーターは洗車後のウォータースポットが残らない特殊な浄水プロセスで高純度な水を生成する洗浄ユニットです。中古車再生のみならず、通常の洗車でも品質の高いサービスが実現します。
　また、レーザー光を用いて金属面の汚れやさびを除去するレーザークリーナーはヘリテージカーのレストアなどに大活躍する新たな洗浄ツールとして注目を集めています。
　この他、ドライアイスの特性を活かしたドライアイス洗浄機器はエンジンルームやクルマの下回りなど手が届きにくい箇所の洗浄が可能です。レーザークリーナーは鉄などの用途に用いられ樹脂の洗浄は行えませんが、ドライアイス洗浄機であれば樹脂にも対応が可能です。これら、ハイパーウォーター、レーザークリーナー、ドライアイス洗浄機は、中古車再生ツールのコーナーでご覧いただくことができます。

超純水を生成するハイパーウォーター（左）と今話題のドライアイス洗浄機（右）

持ち運びに便利なアタッシュケースに入ったレーザークリーナー（左）と作業イメージ（右）