前号では自動車整備機械工具の祭典「オートサービスショー」が4年ぶりに開催されるニュースと当社の出展コンセプトについてお伝えしました。今号からは当社が「第37回 オートサービスショー2023」(6月15日~17日 東京ビッグサイトにて開催)に出品する注目の商品をシリーズでご紹介いたします。今回は指定整備事業者が重要視するコンプライアンスおよび作業効率を高める車検機器と、安全性、整備士の作業負担軽減を両立する大型車整備機器を特集します。
人材不足や働き方改革などによる職場環境の変化に伴い、自動車整備士の業務に対する負担は年々高まっています。それに伴い、本来起こることはないヒューマンエラーやミスなどが起こるリスクの増加も懸念されるところです。万が一ミスが生じるとクルマの安全性は担保されず、事故につながるリスクが高まるとともに会社の社会的責任に加え、行政処分が下される可能性もあるなど、企業活動に影響を与える可能性は否定できません。中でも、車検業務はその最たる例といえるでしょう。いかに現場の負担を軽減し、コンプライアンスを強化するか、そしていかに作業効率を高めるか、整備業界全体の課題といえます。
車検のコンプライアンスを最大限に高める業務のソリューションをご提案
今回のオートサービスショーで展開する当社ブースは整備工場のストールを再現し、機器の活用シーンを直観的に感じていただく展示を行います。その当社ブースの中央に車検コーナーを配置しました。見どころはバージョンアップを図った車検ラインシステム「ラインマスター」(参考出品)です。車両情報を入力するだけで、クルマ毎に異なる判定・規制値を設定、操作や設定を簡略化するとともに、検査の流れを円滑化し、ヒューマンエラーの防止に貢献する自動フロー機能を搭載しました。また、センサーがクルマの侵入を検出すると自動でリフターが降下し、検査をすぐに開始できる車両検出機能も参考出品する予定です。
※画面はイメージです |
モニターの画面デザインの刷新を行うとともに視認性と操作性に優れたタブレットを使用可能とするなど、
新たな機能を加えた「ラインマスター」
一方、架装車が多いトラックなどのコンプライアンスに有効的な3次元測定システムにもご注目ください。正確な測定で車検証と現車両の同一性確認がスピーディーに行えます。システムではカメラも採用しており、車両を撮影した画像は完成検査のエビデンスとして利用できるほか、灯火類の点検にも利用できるシステムです。
センサーとカメラでコンプライアンスに対応する3次元測定システム
なお、2024年10月からスタートするOBD検査に必要な検査用スキャンツールの出展も予定していますので、ご期待ください。
大型車整備は安全作業の徹底と作業負荷軽減という労働環境の改善が喫緊の課題となっています。これらをソリューションすることは作業場内の無用な事故を防ぐとともに、整備士人材の流出・確保につながる重要な要素といえます。
2つのステージで体感していただく大型車コーナー
今回の大型車コーナーは縦列整備のストール、ツインパワーリフトとフロアリフトを設置したステージを設け、大型車の整備工場を再現します。ツインパワーリフトは両方のリフトを移動(全部移動)させることで、車種問わず車両のセッティングがより簡素化するとともに、重量のあるアタッチメントをセッティングする電動スライドアームで整備士の作業負荷軽減につなげます。是非間近でご覧ください。
効率性を高め、整備士の負担軽減を図ったツインパワーリフト
また、フロアリフトなどの安全対策として、落下防止パネルもモデルチェンジした新製品を展示いたします。パネルの収納ユニットを改良したことで、開口部をより広くすることが可能となります。また、ステージを昇降する階段にはくつ底キャッチャーを設置しました。滑りを防止することで、整備士の安全を確保します。実際に歩いて、そのグリップ力をご体感ください。
くつ底キャッチャー | 新たなユニット収納(画像右)を施した落下防止パネルユニット |
5トン門型リフト(参考出品)は近年相次いで発売される EVトラックに対応するリフト。 |
リールの設備可能な高効率作業台は天井配管を なくす新時代の工場設備 |
今、最も熱いビジネスのご提案は各ストールの商品展示に加え、ナレーターと当社スタッフの掛け合いスタイルで実施するプレゼンテーションを予定しております。お客様に半歩先を行っていただく、新時代の車検と大型車整備にご期待ください。